この記事のもくじ
まえがき
20うん年ぶりの円安
ニュースで嫌というほど聞く値上げと円安。ここ10年くらいは1ドル100〜110円をうろちょろしていたのに急にコレです。Investing.comから引用しています。
定期的に紹介している配当金実績の記事でも書いてますが、配当金が増えてはいるのですがそれは円安ドル高になったおかげが主要因なので純粋には喜べないのです。
なぜ喜べないか?それは
- 輸入しているものの値段が上がるから
です。海外の企業からしたら海外で1ドル100円の時に100ドル(1万円)で売っているものを円安で1ドル120円になったからといって10000円分から変えないと83.3・・・ドルしか売上としてゲットできません。ドルで商売してるのに誰もそんなことしないでしょう。
という背景はさておいて足元の円安ドル高を受けてこんなことを考えてはいないでしょうか?
こんなんだったら円じゃなくてドルの外貨定期預金とか、一定の円をドルで持っておけば
よかったかなぁ
と。特に株式とか不動産に嫌悪感、ネガティブイメージを持っている人でもコレなら・・・とハードルを若干低く考えている方もいるかもしれません。
そこで今回は定期的にドル資産を積み立てる意義があるのかないのか、投資商品としての有用性を見て行きます。
円からドルに定期積立したら・・・
一括投資は・・・なので積立のみで
今回は話をシンプルにしたいのでドルに対しての利息がどうとかは考慮しません。あくまで為替だけで儲かるか損をするかの観点でいきます。
としたときにドル円の長期チャートはこうです。大昔は1ドル360円という固定レートだったのですが変動制になってからは円高が進んでここ30年は80〜120円の間を行ったりきたり。
となると一括投資でうまいタイミングでやったとしてもせいぜい1.5倍で関の山。なので定期的にドル積み立てをして平均を収斂させることでリターンを取れるかどうかを見ていくことにしました。
積み立て期間とリターン
前述の通り金利は考慮しないので為替だけでの判断です。毎月定額を円からドルに変えたとするとどうなるかという仮定で評価をしてみました。データはInvesting.comから、期間は1991〜2021年12月で引用しています。
うん、全然ダメですね!このグラフではぱっと見ではわかりませんが何年積み立てようがリターンの平均は−0.3〜0.3%です。コレだとわざわざ手数料を払って円からドルに変える意味は見出せませんね。
※何度も言いますが金利を考慮したら話は別です。
あとがき
どうせ外貨を持つなら資産を買ってしまおう
ということです。
どうせなら米国債を買ってみるとか、債券を買ってみるとか、配当株を買ってみるとか。なんとなく危なそうだから、で何もしないでおくのと仮に本当に危ないものだったとしても小さく手を出してみて「あっ!本当に危なかったわ」と認識して手を引いた上で「これは危ないから手を出さない」となるのは大違い。
最近自分のメールアドレス宛にも米ドル定期預金の高金利キャンペーンのメールが頻繁にくるのですが、そういうものに思考停止で飛びつくことはないように注意したいものです。