この記事のもくじ
まえがき
2022年の耳タコ is トリガー条項
トリガー条項
2022年入ってから毎日のようにニュースで聞く言葉です。2020年はコロナ+3密+ソーシャルディスタンス、2021年は東京オリンピック、2022年はトリガー条項な1年になりそうですね。
こちら、石油情報センターで公表されている全国ガソリン価格の推移ですが、過去最高値に迫ろうかという勢いです。
車を持たない自分には無関係、だけど
原油高であることの影響は多少なりとも受けているにせよ車を持っているわけではないので幸いガソリン代の高騰の被害は受けずに済んでいます。
他方、地方暮らしなどで毎日のように車を運転している方にとっては死活問題でしょう。
さて車持ちの方の中で、トリガー条項の中身を正確に知っている方はどのくらいいるんでしょうか?細かいことは知ってても仕方ないので
要はガソリンが安くなるかどうかでしょ!!トリガー何ちゃらはどうでもいいからさっさとガソリン安くしてくれ!
といったところでしょうか。まぁそれでもいいと思いますが、せっかく毎日聞くようになった言葉ですし時期ものワードではなくてこれからもお付き合いしていく言葉になり得ますのでしっかり把握しておきましょう、というのがこの記事の趣旨です。
かくいう自分もトリガー条項についてはおぼろげな理解しかしていないので、この際ガソリンにかかる税金から今一度整理することにしました。
ガソリンの価格ってそもそもどうやって決まる?
%ではなく固定でかかるガソリンの税金
今回参考にしたのは以下の2つのサイトです。
それによると金額内訳はこんな感じで積み上がっているそうです。
こうやって見ると税金払うためにお金を使ってるような感覚になります。もはやタバコレベル。
このグラフでは関税を載せていない点とガソリンの原価が90円という前提であることが現実と乖離している箇所になりますがご容赦ください。
参考までに各税金の位置付けを記載しておきます。
- 石油石炭税
- 本則分(ベース):燃料安定供給対策、エネルギー需給構造高度化対策財源
- 暫定分(上乗せ):地球温暖化対策の財源
- 揮発油税
- 本則分(ベース):国と地方の一般財源
- 暫定分(上乗せ):道路整備(高速道路)のための財源として上乗せ
ガソリンの税金には2つの突っ込みどころ
これは有名なお話ですが2つの突っ込みポイントがあります。
- 税金に税金がかかっている
- 暫定税率が「暫定」じゃなくなっている
消費税を計算するもとの金額の中に他の税金が含まれているんですね。いわゆる二重課税ってやつです。ウィキペディアに国税庁のあまりにも苦しい見解(というか言い訳)が掲載されていますが、よくそれで納得してもらえると思ったなというクソクオリティです。
2点目の暫定税率、はじまったのは1974年。もうすぐ半世紀です。わざわざ暫定のままにしているあたりが汚いなって印象です。高速道路が今でも造られているのはこちらもわかっているわけですから、ずっと必要なら正々堂々と本則税率に入れろよって思いますね。
と、文句を言っても安くはならないんですが。
ようやく本題
文章テンプレ
トリガー条項って何をすること?
もう10年以上前の資料ですが、国税庁の資料を見つけました。
揮発油税の部分の暫定税率をなくすこと
これがトリガー条項の内容です。リンク先にこのようなイメージ図もありました。非常に理解しやすいですね。
トリガー条項はなんで発動されない?
法律です。「東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律」というものの中にこんな条文があります。
暫定的なものを廃止する仕組みを凍結するっていう不細工もいいとこな状況です。もしトリガー条項を発動するならこの法律を改正しないといけませんが、政治家からしたら税収が減るので意地でもやらないでしょう。
あとがき
自分の所感:もっとシンプルにしてくれ
日本政府としては補助金を出して仕事やってます感を出していますが、違和感しかありません。
- そもそも暫定税率自体が特別なもの
- なのにそれを解除するためにトリガー条項なるものを決めている
- しかも今はそのトリガー条項を法律(東日本大震災からの復興からみ)で発動できなくしている
流れはこんな感じですがツギハギ&ツギハギって感じでいかにも頭の悪い人間が作っていった仕組みだなぁというのがわかります(思いっきり皮肉です)。
何かをするのに税金は必要ですから税金を取るのは否定しませんが
- 暫定税率のうち、必要な分は本則税率に放り込む
それとセットトリガー条項とかそれを凍結する法令もクリアにする - 復興のための財源がいるなら別のとこでとる(というか今でも取ってる)
一例はこんな感じでもっとシンプルにいってほしいものです。裏を返せば複雑にしておけば馬鹿な国民は気づかんだろうと思われている可能性もありな訳で、やっぱり一人一人が注意を払っていかないとうっかり税金として取られかねません。
自分の節税になろうがなかろうが、こういう国の仕組みは継続して学ぶ価値ありです。