この記事のもくじ
はじめに
20歳以上になったら支払い義務のある国民年金。この記事を書いている2021年9月時点では毎月の保険料は16610円と定められています。
そもそも企業勤めしているかたは厚生年金を納めているので意識することはありませんが、自営業の方やフリーランスの方だとこの16610円という支払いは確実に負荷になります。
そこで今回はトータルで見ると負荷を減らせる年金の支払い方法と、その支払い方法はどんな人に向いているのか自分の考えを紹介します。
※この記事では日本年金機構のHPの情報を参照しています。
年金を安く払う方法は〇払い!
結論!
それは前払いです。具体的にはこちらの通りです。
選択肢として6ヶ月、1年、2年のいずれかがあります。2年払いの場合だと月払いするよりも2年間で15850円、月当たりにすると約650円くらい安くなります。ざっくり4%引きといったところでしょうか。
そんな上手い話があるの?
前払いにするだけで払う金額が安く済む。支払うほうからしたらありがたい話ですが、話がおいしすぎると思わないでしょうか?
そう思ったあなたは目のつけどころがグッドです。当然国もただ損をするような支払いをOKするわけないですよね。これは次に簡単な例で意味を紹介しますが、割引現在価値を加味して決められているんです。
例えばもう少しシンプルに毎年1万円を納めるのが年金の制度だとします。そして国は年金を資産運用で膨らませているのですが(実際もそう)、その利回りが100%とします。つまり1年目に支払った1万円は1年後に2万円になります。そのうえで2年目に1万円支払った場合、その方が払った年金は国が管理する上では2万円+1万円=3万円です。
もし1年目に15000円をもらって1年後に倍にすればやはり3万円です。なので国としては
- 毎年1万円ずつ払ってもらう
- 2年に1回15000円払ってもらう
どっちでもいいわけです。支払う方からしたら後者のほうが5000円お得そうに見えますが、国としても必要なお金は変わらず確保できるのでOKです。
このように計算したものが上記の2年払いなら382550円という金額です。ちなみに実際の割引額を計算するときの利回り(例では100%にしていたやつ)は4%です。
前払いはどんな人が利用すべき?
以下に当てはまる方は前払いをしたほうがいいのではないかと思っています。
- 自分で資産運用する能力のない方
- 毎月のキャッシュフローに余裕がなく、一括払いで済ませたい方
言い換えると自分で資産運用して、国よりもリターンを出せる自信があるなら前払いしないのも一手です。
また例の条件(国の運用リターン100%)で話をします。
- 前払いをした場合
- 一年目で15000円支払い
- 浮いた5000円は運用
- 普通に払う場合
- 毎年1万円
- 2年目に支払う1万円は1年目から1年運用
いずれかの選択肢があります。もしリターンが100%なら
- 前払いをした場合
- 支払額は15000円
- 自分へのて残りは元本5000円+税引後4000円=9000円
⇨実質負担は15000−9000=6000円
- 普通に払う場合
- 支払額は20000円
- 自分へのて残りは税引後8000円
⇨実質負担は20000ー8000円=12000円
で前払いをしたほうがお得ですが、もう少し極端に5倍にできたとすると
- 前払いをした場合
- 支払額は15000円
- 自分へのて残りは元本5000円+税引後16000円=21000円
⇨実質負担は15000−21000=ー6000円
- 普通に払う場合
- 支払額は20000円
- 自分へのて残りは税引後32000円
⇨実質負担は20000ー32000円=ー12000円
ということであえて毎月払ったほうがいいケースも存在します。
で、自分はどうする?
現在自分は会社勤めをしているのでこのような想定をしたところで何の意味もないのですが、もし自分がFIREして国民年金を払うことになったら前払いを選択するつもりです。理由は以下の通りです。
- 1年という短期で確実にリターンを出せる保証がない
- その点前払いではリターンが確約されたと見ることができる
- まとめて払ったほうが気分的に楽
これが10年単位での前払いとかだったら自分で運用することを考えるでしょうが、できて一年なのでそれなら潔く前払いによる恩恵を受けるほうが確実かな〜と思います。
とはいえ、人によっては仮想通貨で絶対リターンを出せる自信のある方、デイトレの達人もいらっしゃるでしょうから個々人の前提条件にあわせて支払い方法を選択するのがベターです。