日本の国民医療費の実態は?

この記事はこんな方向け
  • 日本の社会保障の事情が気になる方
  • 何となく国のお財布事情を見てみたい方

はじめに

あなたは公的保険制度として何に加入されていますか?

自分は会社で加入する健康保険です。

日本の国家予算は年々増加の一途をたどっています。その大きな理由は社会保障費の増大です。

社会保障費というと具体的には次のものがあります。

  • 医療:国民健康保険、後期高齢者医療制度
  • 所得保障:国民年金保険(厚生年金保険)
  • 介護:介護保険
  • 雇用:雇用保険⇨雇用調整助成金とか失業手当など

雇用保険は勤め人だけが加入する制度ですが、それ以外は全ての国民が何らかの形で加入することを求められています。これが国民皆保険制度ですね。

この中だと年金財政もまずいというし、医療保険もまずいと言われますがこのブログではたびたび年金のほうにはスポットを当ててきたので今回は医療保険のお財布事情を紹介します。

ちゃんと調べたのは初めてだったので良い勉強になりました。今まで調べたこともなければ関心もなかった方はぜひ最後まで読んでいってもらえればと思います。

医療保険制度はどんなのがある?

さっと表にまとめるとこんな感じになります。

被用者保険というのは会社員が入っているやつです。具体的には

  • 組合健保
  • 協会けんぽ

と呼ばれるやつです。保険料は制度によって軽減措置の条件など変わるのでここでは説明を割愛しますが、原則としては収入(高齢者であれば年金受給額)に応じて増えていきます。あと子供やパートナーを扶養している場合はその人数見合いで変わります。

この保険料をきっちり支払ったら受けられるのが医療費の自己負担軽減です。ベースは3割で高齢者や未就学児は1〜2割と軽めです。さらに1ヶ月での自己負担額が大きくなったら3割すら払わなくてもいい高額療養費制度というのもあります。

これが日本の場合は公的保険だけでも十分といわれる所以ですね。

保険適用外の内容(たとえば入院中の食事代や差額ベッド代)に対しては全て自己負担が原則です。[/memo]

この制度に関連して覚えておいて欲しいこととして後期高齢者医療制度の自己負担割合の見直しがあります。もともとは1割負担で現役世代並みの所得があれば3割という自己負担でしたが、これからは1割負担で済む対象が厳しくなります。日経新聞の記事のリンクを貼っておくのでご参照ください。

日本の医療費の推移

今から紹介するデータは厚労省の「国民医療費:結果の概要」から引用しています。

医療費の範囲
厚労省のHPからの引用です。
・国民医療費は、当該年度内の医療機関等における保険診療の対象となり得る傷病の治療に 要した費用を推計したものである。
・この費用には、医科診療や歯科診療にかかる診療費、薬局調剤医療費、入院時食事・生活医療 費、訪問看護医療費等が含まれる。
・なお、保険診療の対象とならない評価療養(先進医療(高度医療を含む)等)、選定療養(特 別の病室への入院、歯科の金属材料等)、不妊治療における生殖補助医療等に要した費用は含まない。また、傷病の治療費に限っているため、
(1)正常な妊娠・分娩に要する費用
(2)健康の維持・ 増進を目的とした健康診断、予防接種等に要する費用
(3)固定した身体障害のために必要とする義眼や義肢等の費用も含まない。

ここでいう医療費には

  • 公費=税金からの賄い
  • 保険料からの賄い
  • 診察・治療を受けた人の自己負担、3割とか2割とか

が全て含まれています。

医療費総額の推移

このグラフには全体と一人あたりの国民医療費の推移を乗せています。データは2001〜最新で存在する2018年までの18年間の範囲です。

綺麗な右肩あがり。単位がわかりづらいので書き換えると2018年では

  • 全体:43.4兆円
  • 一人あたり:34.3万円

です。この間日本の人口は1.27億人程度で横ばいだったので医療費が増えた理由は人口が増えたからではなくて一人あたりの医療費が増えたから、ということになります。

世代別の一人当たり医療費

となると一人当たりの医療費が増えた理由が気になります。考えられるのは

  • もともとかかっていなかった世代で医療費がたくさんかかるようになった
  • もともと医療費がかかる世代の割合が増えた

のどちらかです。

まず世代別の医療費を見ていきましょう。特異的に医療費が上がっている世代はあるでしょうか?

こうやって見るとどの世代も増えてはいますね。高齢者世代の伸び率が大きいですが。

続いて人口の構成比を見てみましょう。もともと医療費がかかるのは高齢者世代なのでここが増えてるかどうかですが、これは容易にわかる話でございます。

ということで以下に一人あたり医療費が増加した理由をまとめます。

2001年と2018年の全体の一人あたり医療費を比較すると99千円増えているのですが、この増加の理由の内訳は定量的に見ても増加の理由の半分は年齢構成の変化で、もう半分は医療費自体が増えたことにあります。

合計悪化しろ:▲990~14歳15~44歳45~64歳65歳以上
その世代の一人あたり医療費が増えたせい▲7▲11▲10▲12
その世代の割合が変わったせい▲12▲2▲3▲41

一人あたり医療費が増えているのは、これは推定ですが年を追うごとに値段の高い保険外診療だった治療が保険適用されて一般的に使われるようになっているからだと思います。

財源の割合

というわけで当然といえば当然ですが、公費による負担の割合がましています。これは

  • 増えているのは高齢者
  • 高齢者は年金程度の収入なので納めている保険料が大してない
  • でも医療費はたくさんかかる
  • でも1割負担なので、あまり自己負担してくれない
  • その結果、公費で賄わないといけない分が増えていく

こういうと高齢者を悪みたいに言っているように聞こえるかもしれませんが、数字でみた事実です。それ以上でもそれ以下でもありません。

じゃあ公的保険制度どうする?

このまま少子高齢化が進んでいくと相対的に高齢者の割合は増え続けるのでもっと厳しくなるでしょう。年金も含めて自分が高齢者になった(なれた)頃に同じサービスが受けられるとは毛頭考えていませんが、どうせ改悪するなら今すぐやってほしいなと思います。

具体的に今すぐどうして欲しいかという個人的な意見は別の記事にして紹介します。

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厚労省のHPにデータあってよかったけど編集疲れた・・・。

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