【2022年読書レビュー】守ろう!みんなの東北2 復興と気候編

この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。

今回紹介する本

『守ろう!みんなの東北 2 復興と気候編』です。

この本はシリーズもんで、先月第1弾を読みました。自分の中ではその続きです。

前回は白神山地などの自然やこけしのような伝統工芸がテーマでしたが、今回は以下のテーマを取り扱います。

本書の構成
  • 震災からの復興
  • 食品などの信頼性回復の途上
  • 震災遺構ー未来へ伝える
  • 季節
  • 厳しい冬の過ごし方
  • 雪の活用
  • 「戻す」ではなく「変わる」

    今年で震災から11年です。震災をきっかけに次のような“変化“があったと自分は思います。

    • 悪い面、ネガティブな面
      • 沿岸地区の住居は高台に移転(元いたところを離れる)
      • 原発避難区域からの転居
      • 放射能によるネガティブイメージ(来てもらえない、食べてもらえない)
    • よかった面、前向きな面
      • 朝ドラの舞台の選ばれる上で震災がバックグラウンドとして使われるようになった
        あまちゃん、おかえりモネ
      • 東北地方を盛り上げる種々のキャンペーン展開(宮城だと「笑顔咲く旅伊達な旅」なんていうキャッチコピーもあります)
      • 六魂祭(ろっこんさい)の開催

    以下、参考として紹介しときます。

    東北デスティネーションキャンペーン(東北DC)特設サイト

    東北DCは、東北6県の自治体や観光関係者とJR6社などが一体となって行う大型の観光キャンペーンです。 開催期間は2021年4月1日(木)~9月30日(木)で、東北6県で6ヶ月の開催は初めての取組です。 震災から10年の節目に開催する「東北DC」では、各県の力をかけ合わせて東北の大きな力にし、東北の魅力を国内外へ発信することによって東北観光のブランド化を推進していきます。 …

    震災前がどうだったかというとぶっちゃけ観光に注力してたり大々的にアピールされる機会はこと東北地方はなかったと記憶しています。

    つまり、今やっていることは震災前に戻すことではなくて震災をきっかけに新たに東北を盛り上げる、活性化させるためにあえて変化をつけたことと言えます。

    第一、2022年を基準に考えると2011年とは社会の仕組みがまるで違うわけですからわざわざ10年前の状態にもどすのは時代に逆行するようなもんです。

    その点ではこういった変化が生まれることで多少は東北が注目されるようになったのは良かったと個人的には思います。

    きっころ
    きっころ

    もちろん、震災なんて起こらずにこういう取り組みが始まればよかったんですけどね。

    引き続き伝える、応援する

    この本のいいと思ったところ

    1. 前作に続きイラストメインで子供でも読める
    2. ニュースでは知れない東北を知れる

    本書の内容に関連して思ったこと

    自分は東北大好き、興味ありありなのでこういうことを折に触れてチェックしていますが、特に縁もゆかりもなければ知りませんよね。

    かくいう自分はじゃあ阪神淡路大震災のことを知ってますかと言われたらおそらく理解度はたいていの皆さんと同じでしょう。見たことのある映像といえば阪神高速の一部道路が倒壊しているところを映したあれだけです。

    なので東日本大震災のことを特に知らんわという人がいても何とも思いませんが、多少なりとも当事者もしくは関わりがあった立場として発信だけは要継続と思ってます。

    じゃないと誰も受信できませんしね。


    阪神淡路大震災すらもうすぐ30年を迎えます。単純計算、すでに生まれた人の3割は震災後であり、戦国時代や江戸時代と同じように昔のこととしてしか知り得ません。発信できる人も限られてきます。

    だからこそ今後も

    • 伝えられることは発信し、
    • お金の許す限り特産物を購入したり、旅行に出かけ、
    • 願わくば移住する

    これを目標にしていきます。

    この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人

    おすすめ度は10点満点中10点です。

    この本は次のような方におすすめです。今は冬で雪もひどいけど、あったかくなったら東北に行きたいなぁと再考する自分でした。

    • 東北に関わらず、「地方」に興味がある
    • 東北のことについて体系的に入門知識を学びたい

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