この記事のもくじ
この記事では直接的に書籍の内容に触れることはできるだけ避けたうえで、読んでその内容について思ったことなどなど紹介します。
今回紹介する本
『守ろう!みんなの東北 2 復興と気候編』です。
この本はシリーズもんで、先月第1弾を読みました。自分の中ではその続きです。
前回は白神山地などの自然やこけしのような伝統工芸がテーマでしたが、今回は以下のテーマを取り扱います。
- 震災からの復興
- 食品などの信頼性回復の途上
- 震災遺構ー未来へ伝える
「戻す」ではなく「変わる」
今年で震災から11年です。震災をきっかけに次のような“変化“があったと自分は思います。
- 悪い面、ネガティブな面
- 沿岸地区の住居は高台に移転(元いたところを離れる)
- 原発避難区域からの転居
- 放射能によるネガティブイメージ(来てもらえない、食べてもらえない)
- よかった面、前向きな面
- 朝ドラの舞台の選ばれる上で震災がバックグラウンドとして使われるようになった
あまちゃん、おかえりモネ - 東北地方を盛り上げる種々のキャンペーン展開(宮城だと「笑顔咲く旅伊達な旅」なんていうキャッチコピーもあります)
- 六魂祭(ろっこんさい)の開催
- 朝ドラの舞台の選ばれる上で震災がバックグラウンドとして使われるようになった
以下、参考として紹介しときます。
震災前がどうだったかというとぶっちゃけ観光に注力してたり大々的にアピールされる機会はこと東北地方はなかったと記憶しています。
つまり、今やっていることは震災前に戻すことではなくて震災をきっかけに新たに東北を盛り上げる、活性化させるためにあえて変化をつけたことと言えます。
第一、2022年を基準に考えると2011年とは社会の仕組みがまるで違うわけですからわざわざ10年前の状態にもどすのは時代に逆行するようなもんです。
その点ではこういった変化が生まれることで多少は東北が注目されるようになったのは良かったと個人的には思います。
もちろん、震災なんて起こらずにこういう取り組みが始まればよかったんですけどね。
引き続き伝える、応援する
この本のいいと思ったところ
- 前作に続きイラストメインで子供でも読める
- ニュースでは知れない東北を知れる
本書の内容に関連して思ったこと
自分は東北大好き、興味ありありなのでこういうことを折に触れてチェックしていますが、特に縁もゆかりもなければ知りませんよね。
- 常磐線が前線開通して上野〜仙台特急が復活した
- 宮城で気仙沼に早くつながる高速道路が整備された(河北新報 気仙沼湾横断橋、3月6日開通 仙台-宮古、高速道路で直結)
- 三陸鉄道のリアス線として全線開通した
かくいう自分はじゃあ阪神淡路大震災のことを知ってますかと言われたらおそらく理解度はたいていの皆さんと同じでしょう。見たことのある映像といえば阪神高速の一部道路が倒壊しているところを映したあれだけです。
なので東日本大震災のことを特に知らんわという人がいても何とも思いませんが、多少なりとも当事者もしくは関わりがあった立場として発信だけは要継続と思ってます。
じゃないと誰も受信できませんしね。
阪神淡路大震災すらもうすぐ30年を迎えます。単純計算、すでに生まれた人の3割は震災後であり、戦国時代や江戸時代と同じように昔のこととしてしか知り得ません。発信できる人も限られてきます。
だからこそ今後も
- 伝えられることは発信し、
- お金の許す限り特産物を購入したり、旅行に出かけ、
- 願わくば移住する
これを目標にしていきます。
この本のおすすめ度と読むのがおすすめな人
おすすめ度は10点満点中10点です。
この本は次のような方におすすめです。今は冬で雪もひどいけど、あったかくなったら東北に行きたいなぁと再考する自分でした。
- 東北に関わらず、「地方」に興味がある
- 東北のことについて体系的に入門知識を学びたい