この記事のもくじ
今回紹介する本
『復興ごはん』です。
2022年、最後の読書レビューはこのブログらしく東北にまつわるものをチョイスしました。
2011年3月11日から11年と9ヶ月。阪神淡路大震災の話を2007年になって一々やってましたかというとやってませんでした。東北地方に関しては今でも定期的に大きな地震が来る分(別に東日本大震災がなくても地震が多い地域ですけど)、あぁ震災の・・・というふうに思い返してはもらえますが、もうそろそろそれはきついのかなとも感じます。
この本は震災から5年後に刊行されたものでずいぶん前です。著者は味の素グループ。そう、個人ではなくて会社レベルです。「東北応援 ふれあいの赤いエプロンプロジェクト」として2011年10月から始まった活動実績がまとめられています。
食は生きる基本であり楽しみ
本プロジェクトではおおよそ5年間で岩手・宮城・福島の3県47市町村を回っておりますが、その中の以下8つの市町村での活動事例・エピソードがまとめられております。
- 陸前高田市(岩手)
- 東松島市(宮城)
- 仙台市(宮城)
- 富岡町(福島)
- 山田町(岩手)
- 釜石市(岩手)
- 石巻市(宮城)
- 亘理町(宮城)
最近のロケ番組、ニュース番組を見ていると大概はグルメ情報で埋め尽くされていて自分のように半ば「食」について飽き飽きされている方もいるかと思います。
でも食欲は人間の本能的な欲求ですので本来は飽き飽きしてはいけない項目です。それはもちろん栄養を食べ物から取らないといけないからであって、災害が起こった場合に備えて食べ物飲み物を準備しておこうというのは自然なお話です。
ここから追加ですが、じゃあ食事ってただ食べるだけの行為かというと(自分のような一人暮らし人間かつ友達も大していない人間はそうかもしれませんが)そんなことはなく、
- 会話をするきっかけとして
- コミュニケーションを通じたストレス発散の場として
も使えるのが食事ですよね。震災によって住む場所を変えなければなら無くなった人からすると人間関係もガラッと変わって食う寝る住むはいいかもしれんけど・・・な日々を過ごされているわけですが、このプロジェクトが集い、輪を産んだことがわかります。
ちなみにここで紹介されていたなかで食べたみたいと思ったのはカツオの餃子です。そもそも東北地方でカツオってイメージありませんでした。皆さんはどうでしょうか?
あとがき
味の素グループがこのプロジェクトでやってることは、少々形は違いますが自分が「こういうのしたいなぁ」と思ってることと同じです。ただ、これは企業としてある程度規模があるから、そして、食品というベースの商売があるからこそできたことです。
自分がどんな形であれ東北に貢献しようと思うなら相応のスキルが必要ですが、FI(経済的自由)よりもハードル高いな・・・と改めて思い知らされました。個人でやるってたいへんですよね。