【2023年読書レビュー008】誰でもできるのに9割の人が気づいていない、お金の生み出し方

今回紹介する本

『誰でもできるのに9割の人が気づいていない、お金の生み出し方』です。


資産形成=(収入ー支出)+運用利回り×元本

資産形成をしている人なら、大概の人は知っているはずの公式です。資産を増やしたければ、収入を増やすか支出を減らすか、運用利回りを上げるかのいずれかです。

支出を減らすのは、大体の人が現実的に可能な範囲で実施をしているはずです。運用利回りについてもインデックス運用していれば及第点と言えるリターンは得られるはずです。

問題はいかにして収入を増やすか。これは自分にも当てはまることです。極論を言うと、収入を増やす力があれば、無理に支出を減らす必要は無いですし、資産運用においてもリスクでリターンを求める必要もありません。でも他の能力を上げるのに、難儀している人が多いのではないでしょうか。本書では、お金を稼げている人と稼げていない人の違いを明確にして、自分の力をお金に変える能力を高めることを志向しています。

本書の目次
  • お金を生み出す人たちは何が違うか?
  • 人間の欲求を理解すればいくらでもお金を生み出せる
  • お金に関する正しい目標とは
  • ゼロからお金を作っていく最短のステップ
  • お金と満足感の関係

お金を稼ぐために必要なのは、他人との差別化ではなく、〇〇

本書を読むまで、自分はお金を稼ぐためにいかにして他人との差別化を図っていけば良いのかを常に考えてきました。これは自分だけがやっているわけではなくて、一般的にそうだと思ってやっていました。具体的には、全世界で1人しか持っていない能力を獲得することを目指すのではなくて、100人に1人のスキルを3つ掛け合わせたら1,000,000人のうちの1人の人材になれると言う言葉がありますが、これを目指していました。

でも、本書では、他人と比べたときに、特別なスキルや能力を持っている必要はないと言うのです。少し意外ですよね。では何が必要かと言うと、考え方に近しいところではあるのですが、以下のように述べられています。

  • お金を生み出す能力は無いのではなくて、お金を受け取るマインドがない。

「えっ??そんなことかいな」と自分は思いました。でも読み進めていくと、納得できるところが随所に現れてきます。お金を受け取ることに消極的な姿勢であると言うのは、自分で稼ぐ稼がない以前の話として、日本人の全体的に言える特徴ではないかと思うのです。

汗水を流してお金はもらうべきであるとか、労力をかけていないのにたくさんのお金もらってはいけないみたいな風潮があると思いませんか?これの究極型が日本人のもてなし精神であるとか、残業代をもらわずに会社で働き続けると言う行動に現れていると思います。

報酬としてもらおうとしている対価が市場と比較したときに高いか安いかというのはここでは問題にはしていません。もらってはいけないと思っていること自体が問題だと言うことです。

これを直そうとすると、本書でも言及されていますか時間に対してお金をもらう(時給労働)働き方だけではなくて、自分でブログを書くとかYouTubeで動画出すみたいな形で働いた時間とは関係なしにお金をもらうことに慣れていかないといけないのではないかと思います。

ハードル高いですね。

成果報酬がベストだとは思うけれど、まずは現状の働き方を在るべきものに

昨今では、仕事にかけた時間ではなくてやったことに対してお金をもらう働き方が広まるべきだと言う意見がちらほら出てきています。本書の趣旨もそれに沿ったものではありますが、それ以前に今の定時で働いて、お金をもらう、残業が発生した場合には、残業代をちゃんと払うと言う今の働き方の仕組みすらちゃんと成立していないところが多々あります。

働き方を変える前に、社会全体としては、今の働く仕組みの中のルールはきちんと履行されるようにしないといけないのではないかと思います。そうでないと、成果報酬型にしたときに、さらに時間だけ無理にかけさせられるとか、成果を出したのに対してお金がもらえないみたいなことが日本だと起こりかねないのではないかと危惧します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA