この記事のもくじ
- FIREした後も社会保険はキープしておきたい方
- どうしたら社会保険に加入できるのか知らない方
はじめに
〇〇生命のような民間保険に加入しなくても日本に住んでいたら次のいずれかの形で「保険」に入ることになります。
- 国民年金+国民健康保険
- 厚生年金+健康保険(協会けんぽ・健保組合)+雇用保険
①は自営業者とか細々アルバイトをしている方、②は企業勤めをされている方が該当します。
①と②、受けられる保障のベースは同じですが大きく違うのは
②だと会社も半分費用負担してくれること
年金に関しては掛け金見合いで受給額も変わるので正直国民年金だから損とか厚生年金だから得とは思いませんが健康保険については自己負担の差がはっきりと出てきます。
例えば自分が大好き東北地方最大の都市、仙台市の国民健康保険の年間負担額と協会けんぽに加入していた場合の自己負担額を比較してみるとこうです。
※国民健康保険は年間ベースなので月額あたりの収入に置き直しています。下記は一人世帯で介護保険分はなしとしています。
月額収入(天引き前) | 仙台市 | 協会けんぽ(宮城県) | 差額 |
125000円 | 7500円 | 6306円 | 1194円 |
250000円 | 18685円 | 13013円 | 5672円 |
375000円 | 23289円 | 19019円 | 4270円 |
500000円 | 38692円 | 25025円 | 13667円 |
明らかに後者のほうが働いている個人の負担は小さく済んでいます。
将来的にFIREして会社に囚われずにいきたい!という方もいらっしゃるでしょうが、その裏にはこういったコスト増加の側面もあります。特に会社勤めだと保険料は天引きされるので自分で払っている意識がない分、退職してから
こんなに保険料って高いの!?
と自覚する羽目になります。自分はFIREできる状態になってもどこかしらに片足突っ込んで働きたいと思っていますが、その理由は社会的なつながりの維持だけでなく公的保険はその会社に属することで完結させたいからです。
そこで今回は日本という国で社会保険に加入できる条件を紹介します。将来フルタイムでは働きたくない、でも完全フリーで保険料100%自己負担もいやだという方は是非最後まで読んでいってください。
社会保険に入れる条件とは?
厚生労働省の社会保険適用拡大特設サイトおよび人を雇う時のルールにわかりやすく情報が載っているので詳しくはこちらをみてもらったら完結します。
無条件で社会保険に加入できる条件
いわゆるフルタイムで働いている方です。上記「人を雇うときのルール」から条件を抜粋すると以下です。
- 国・地方公共団体or常時5人以上が働いている職場であること
- 週30時間以上の労働をしていること(フルタイムでもパートアルバイトでも関係なし)
なので週5日働いているよ!という方ならまず加入しているはずです。これは会社側が加入させる義務を持つ話なので働いている側が入りたくないという次元の問題ではありません。
ただし複数の会社で掛け持ちして働いているという場合には該当しない可能性も。これは次の話とも被ります。
フルタイムじゃなかったら入れないのか?
となると例えば1日8時間週3日働いているような方は加入できないのか?と言ったらそんなことはありません。まず働いている側が満たす必要のある条件は次の通りです。
- 所定労働時間(フルタイムでいう定時)が週に20時間以上あること
- 月額賃金が8.8万円以上
- 2ヶ月以上働く予定
- 学生以外
8.8万円ってなんでこんな中途半端な金額を・・・って思いますが、8.8万円を超えたら源泉徴収で所得税が取られる対象になるので、それと紐づいているのかも。
明確にこれ!という情報はありませんでした。
条件を満たしていても入れないケース?
上記は働いている人が満たすべき条件ですが、これを満たしていても会社側が法的に社会保険に加入する義務がなければ社会保険には入れないことになります。
こんな感じでこの記事を書いている時点では500人以上を雇用している会社は義務ですが、それ以下であれば任意です。
ただ、この図のように段階的に義務の対象が広がるのでよっぽど小規模なところで働いているなら別ですが基本的に自分以外の理由で社会保険に入れない心配は不要かと思います。
自由をとるかお金をとるか
内容は以上です。
週3働けば社会保険に加入できることをメリットと思う方もいれば「社会保険に入るために結局週3日も拘束されるのかよ」と思った方もいるでしょう。
これはどっちがいい悪いではなくて会社勤めを基準としてもしFIREできる状態になったときに
- 完全な自由を得る代わりにちょっと多めに保険料を支払うか
- 今まで通りの社会保険をキープできる代わりに週に何日かは会社のために働くか
どちらが好みかは自分の価値観に沿って決めればOKです。自分は好きなことに絞るなら週3くらいいいじゃん!と思っている派です。
毎日やりたいことばっかりやっても飽きが来ますし月額8.8万円とすると
- 週3労働の収入:生活費or遊びのお金
- 資産収入:上記じゃないほう(週3労働を生活費目的にするなら資産収入で遊ぶ)
こんな感じでゆるく生きることへのハードルも下がる(資産収入を得るための元本が少なくて済む)のでいいことづくめと思います。
あなたはどちらがいいでしょうか?この際考えてみるといいでしょう。