【2022年読書レビュー】大学で何を学ぶか

第一感「ひさびさの当たり!」

今回紹介するのは『大学で何を学ぶか』です。


一通り読んで「これは久々にあたりな本だった!」と思いました。

日本で著名な実業家、創業家というと松下電器を立ち上げた松下幸之助、本田技研工業を創立した本田宗一郎、京セラの創業者である稲盛和夫(今年亡くなられましたね、稲盛教なんていう言葉もあるくらい影響力がありました)

そうした錚々たる方々に並んで日本電産の創業者である永守重信さんが本書の著者です。自分はもともと知ってましたが知らないという方はどの程度いるもんなんでしょうか?

さて、本書で伝えたいことはタイトルの通りではあるのですが「これからはどの大学に通うかではなく、何を学ぶかが大事か」です。著者は自身が経営する会社で多数の新入社員を迎えた経験からこう思うようになったそうで、なんと自身が理想とする教育を実現するべく大学を運営する始末。すごいですね。

本書では従来の教育では何がダメなのか、AIだのDXだの叫ばれる中で何を学べな自分が思い描く人生に近づけるのかを著者自身の経験をベースに語っています。

本書の目次
  • なぜこのままでは世界に勝てないのか
  • 大学をどう選ぶか
  • 大学で何を学ぶか
  • どうしたら社会で活躍できるのか
  • 変化の時代をどう生きるか

社会人に必要な3つのP

社会人といえば??

報・連・相!!

の3つじゃないでしょうか。著者が社会人に対して重要視する3つのものは”P”です。

  • Proactive
  • Professional
  • Productive

Proactive

Proactiveは直訳すると「先回りした」とか「事前に行動を起こした」です。

社会人たるもの、言われたまんまの行動ではなくて自ら積極的に行動することが求められるわけです。指示通りに動けば完結するのなら、それこそAIに置き換えられてしまう運命にあるわけでスカラ、会社に勤めていようがいまいが積極的な行動は必須条件だと自分も思います。

特に個人事業をしようと思うなら尚更です。

Professional

文字通りです。自分の専門となるものを徹底的に磨いて他人との差別化を図ります。

「あるジャンルで世界の100万人の中の1番を目指すのは大変かもしれないが、あるジャンルで100人中1番を取れるものを3つ用意すれば掛け合わせで100万人の中の1人の人材にはなれる」

これっぽい言い回しをよく見かけるようになりました。

どれもそれとなーくな人材だと替えがきいてしまうのでProactiveと同様生き抜くためには必要そうです。

Productive

直訳すると「生産的」です。

ここまで書いて気づきましたが3つの”P”じゃなくて3つの”Pro”の方が響きが良さそうです。

話を逸らしてしまいましたが生産性は自分も含め全ての日本人が改善しなければならないことではないでしょうか。時間をかけてたら頑張ってる感を認められるのが日本社会の風潮ですが、残念ながら時間をかけずに成果を出しているのが欧米です。

これは抜本的に社会の風潮が変わらない限りは満たせなくても問題ないかもしれませんが、海外で活躍することはまず不可能でしょう。生産性を上げる手段としては

  • 執務環境を改善する
  • PC作業は自動化する、ショートカットを活用する

などありますね。これは社会や政府に要望するのではなく自分で努力することになります。

「物好き」が価値のある時代へ

一昔までだと「なんとかオタク」と呼ばれる人はあまりいいイメージを持たれていなかったと思います。わかりやすいのは電車オタク。そのほかアニメオタクとかですね。

でも現在はどうでしょうか?そう言う人ほど「〇〇系ユーチューバー」として多くのチャンネル登録、再生数を獲得していたり「マツコの知らない世界」みたいな番組で取り上げてもらえる時代になっています。そして「普通」な人が取り上げられることはありません。

普通がいい

耳タコで聞いて久しいですが、これからは

普通でないことがいい

時代になるのかもしれません。いずれにしても他者との差別化は必須。周りとおんなじならいいという発想は捨てた方が良さそうです。

最後まで読んでて楽しい1冊でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA